ボルボ・マガジンLIV 2010 No.1
ボルボ・オーナーズ・マガジン。
70ページ弱の冊子だが、掲載されている写真が美しい。
以下「ほのあかりを探して 東京→倉敷」の文中、倉敷美観地区の照明デザインについて、
照明デザイナー・石井幹子さんの言葉。
そうなんです。「光の霧をまとったような」が、私のイメージでした。
それは、おぼろ月夜こそが美しいという日本的美意識に根ざしたものなんです。
こうこうとした満月ではなく、薄くたなびく雲がかかった月のあかりでなくてはいけないんですね。
日本人は月が好き。月の光が最高の照明なんです。
だから、桂離宮のように、月を見るためだけにわざわざ建物を建て、
月を水面に映すために池をつくったりしたんですね。
そんな日本人の光の美意識で、照明デザインをしてみたかったんです。
倉敷美観地区の照明デザインは、投光器やLEDが訪れる人の目に触れないように、
既存の街灯の中や軒下に設置されている。